盛り上がっていますね。ワールドカップ。
僕も毎日テレビにかじりつく様に、眺めています。
応援していたアンリとフランスは、早々に撃沈しましたが…。
さて、意味不明なタイトルについて解説させて下さい。
初めてアフリカ大陸で開催されるこの一大祭典は、
その熱狂と興奮の影で、一つの大きな保健医療問題に直面していることを御存じでしょうか?
そうそう、あれですよ。
開催国「南アフリカ」は、世界で最もHIV/AIDSが蔓延している国の一つなのです。
2008年のUNAIDSの統計によれば(ごめん、2010年のCountry Progress Reportもあるけど訳していません)
Number of people living with HIV:5700000
HIVに感染している人は推定570万人。
(ちなみに、HIVは不治の病から慢性疾患というカテゴリへ認識がシフトしつつあり、UNAIDSでは、「people living with HIV=PLWH(HIVと共に暮らす人々)」と表現している。)
Adults aged 15 to 49 prevalence rate: 18.1%
15歳から49歳世代の有病率は18.1%
となっています。つまり、この世代のおよそ5人に1人が感染している計算になります。
ここで問題となるのは、ワールドカップによって世界中から大量に流入する観光客と、それに合わせて同じく大量に流入する売春婦(Commercial Sex Worker)。
メディアによれば、売春婦の数は4万人にまで達するとも推測されています。
もともとW杯と性産業の関連は深く、2006年のドイツなども同様の例があったようですが、
世界中の資金がアフリカのHIVに充てられてきた20年来の努力と成果を再び大きく後退し兼ねないこの状況は、アフリカの人々の心の安寧や発展を脅かす存在であることに異論はないはずです。
さて、話は売春婦からちょっと移ります。
(要はHIVの問題が話したかっただけなので…)
HIV対策をする上で、障害となる問題は多岐に渡ります。
治療薬の問題、
ジェンダーの問題、スティグマ、教育、開発、経済負担などなど…。
その中で、啓発活動(Advocacy Activities)を取り上げてみましょう。
HIV対策の第一歩は、やはり、
・病気に対する正しい知識(感染経路、予防法、治療法など)を持つことと、
・検査を受けて、陽性ならば蔓延防止に努める事
が大切なのです。
しかし考えてみて下さい。
教育環境が整備途中の国で、正しい性教育が全ての人に普及するでしょうか??(日本だってチャンチャラできていないし!)
本当に情報を伝えたい人=ハイリスク者(IDU,MSM,性活動の盛んな若者など)に、ちゃんと情報は浸透するのでしょうか??
一般に、自分が不利益を被るかもしれない情報って、ハイリスク者でなくても近づかないですよねー。
簡単に言えば、「教育は根本的な解決の唯一の手段でありながら、その実践が最も難しい活動である」と言えると僕は思っています。
うーむ、難しい〜〜。
そこで!!!!!
【今日の本題その1-SONYの話-】
日本企業で唯一のFIFA World Cup®公式スポンサーであるSONY!!!
彼らのやっている活動が結構面白い。
まずはこちらを見て頂きたい。
つまり、
SONYはCSR事業の一環として、自社の最も得意とするデジタルAV製品と、ワールドカップの放映権を組み合わせたパブリックビューイングを行っているのです。
で、ハーフタイム等を利用してHIVの啓発やカウンセリングを行うというワケ。
サッカーは当然大人気なので、若者を中心に人がたくさん集まる。
だから、効果的に啓発事業ができるのです。
サッカーは、芸術。国境を容易に超えて繋がりあえる素晴らしいスポーツなのだ。
しかも、一見途上国と縁が薄そうなハイテク企業とハイテク機器が、このような形で得意分野を活かして貢献する方法があるなんて、すんばらしいじゃない!
スポーツや芸術は、時にどんな優秀な政策やプロジェクトをも凌ぐポテンシャルを秘めているという事が実感できました。
で、で、!
【今日の本題その2-AV女優の話-】
とうとう、医学展で某AV女優さんを招く事が(ほぼ)決定しました。(何でAV女優?と思ったら、
5月18日のブログをみてね)
アポもとって、医学部長の許可も取って、先日長崎市役所に行って、地域保健課の方と盛んなディスカッションを行ってきました。つまるところ、日本のHIV問題も、規模の差こそあれ、教育に関しては諸外国や途上国と大差はないじゃないかと。
現在、
厚生労働省エイズ動向委員会による、平成21(2009)年エイズ発生動向年報によれば、
・HIVの新規感染者は増加は20代〜30代で多く、
・九州では増加傾向にある
という報告があるんですよ!!!!現実として。
更に驚愕の事実として、僕も耳を疑ったのですが、
長崎県は、全国で唯一の「コンドーム販売規制」条例が存在する県
なんです。これは何と言うか、悲劇としか例えようのない事態。。。。
(行政の方によれば、どうやら緩和される条項が追加される見通しらしいですが…。)
僕はこれを、自分のできる範囲で、何とかしたいんだな。
楽しみながらw
ふぅ。ここまで長ーーーーーーーい前フリをしましたが、
つまり『共通点』とはこういう事。
これから
世界エイズデーシーズン(≒W杯)に合わせて、
医学展実行委員会(≒SONY)として
AV女優さん(≒サッカー)に来て頂いて、
大学病院と行政と学生を巻き込んだシンポジウムを行う。
そこで皆さんとHIVについて考えたい!という事。
このオチを言うのに、こんなに時間がかかるとは…笑